平瀬温泉共同浴場 ・・・・跡

白山街道(国道156号線)を北上、御母衣湖を過ぎた所に

平瀬という小さな集落があります。

観光地白川郷の手前にあり、通過していく車両は沢山あるのですが、
ほとんどの車が通りすぎてしまう過疎化が進んだ寒村です。


ここ平瀬地区には「平瀬共同浴場」という地元の方のための温泉がありました。

金沢に住んでた頃は、高山や乗鞍・長野・上高地方面に行く場合必ず国道156号線を通って
行き来しておりましたので、(絶対!)必ず入浴して帰った温泉施設でありました。

関西地方に引っ越してきてから早10数年・・・・。

昔を懐かしんで入りに行きたいなぁとは思ってはいてもなかなか行ける所ではありません。


そんな時、ネットで知ったんです。共同浴場が閉鎖されるのを・・・・・。

浴場は2005年5月17日をもって閉鎖されたそうです。


今回、白川郷を訪れる際に「建物だけでも残ってるだろう」という期待を込めて立ち寄ったのですが
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浴場は取り壊されて、更地になってしまっていました(ホント、ショックでした)

唯一、取り壊しを逃れていたのがその横の白川郷平瀬温泉会館
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ここは別棟で、地域のご老人のかたがたのための入浴・憩いの場所でした。
老朽化が更に進み、閉鎖されているような状況です。

共同浴場が閉鎖された理由は、この上に道の駅を建設して、新しい入浴施設を作るからいらないという
事だったようです
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平瀬共同浴場は、白山国立公園からわき出る95度の源泉を14キロメートルひたすらパイプで
引いてきていました。

まさに本物です(笑)

また95度と死ぬほど高温のため、14キロメートル引き湯してもまだ熱く
一旦浴場の横のタンクに貯蔵して、適温にしていたそうです。

更に浴槽は今時珍しい、オールステンレスの浴槽!!!(これはすごいよ)


浴槽に浸かると、ステンレスのベコベコというくぼんだ時の音がして「すげぇなぁ~」と
感心したものです。

まさに、地域のための浴場&秘湯でした。

温度も高く、湯冷めしにくい泉質でしたので、別名「子宝の湯」とも言われておりました。

ここからバイクで帰宅するまで、晩秋ともなろうものなら寒くて寒くて
あっちもそっちも縮みあがる状態でしたが、温泉に入って帰ると
家に着くまでずっと暖かかったんですよね。

地元の人も昔を残したかったのか・・・・・・
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神社横に「足湯」だけが名残りとして残存しておりました
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せめて、建物だけでも残して置いて欲しかったなぁ







平瀬地区には、もう一つお勧めの湯があります! 

これはもっと秘境・秘湯です


平瀬地区のすぐ手前、大白川沿いに県道を上がっていくと、大白川ダムがあります。


そう!!大白川露天風呂です


防空壕のような外観(爆) 脱衣所から解き放たれたような開放感が広がる露天風呂。

エメラルドグリーンに輝いた白水湖を眺めながらの絶境露天風呂は言葉にも言い表せないほどの
最高のお風呂です。

ただ、ここまで行くのが大変で、県道は酷道です。

対向もままならないような状況をひたすら走り抜きます。私はその当時バイクで上がっていきましたが
バイクでも大変なくらいですから、「車ではよう行きません」な所です(苦笑)

ダムの手前には、大白川野営場があります
オートキャンプ場じゃぁありませんよ!

野営場です(爆)

野営場からは白水の滝が見れて最高の場所ですが、崖っぷちで防護柵等も無く、「死ぬよ」
みたいなロケーションにあるため、まさに野営場なんです。

ところが、この野営場

まさにキャンパーの聖地みたいな所で、予約が取れないほどの大繁盛ぶりなんです。

天然のブナの木の山間にある野営場。

電源が当たり前のように常備されている「なんちゃってオートキャンパー」には耐えられない
所ですが・・・・・だからこそ本物に出会えるんですよね。

独身の頃は何度もお世話になっておりますが、又一度家族でお世話になりたいなと考えております


白山への登山口、これからが最盛期を迎える平瀬地区のお話でした